EV2023W-HとMagic Mouse

　Mac環境をWindowsマシンと分離することにした。
　その際は新型iMacの導入も考えたが、結局今使っているMacBook Airにキーボード、マウス、モニターを接続して運用することにした。

　モニターとして選んだのはナナオ FlexScan EV2023W-H。色はグレー。20インチワイド（16：9、1600x900ドット）のVAパネルが使われている。パネルの詳細は非公表だが、一説によるとサムスンのC-PVAパネルとのことだ。
　視野角はTN方式とは段違いの広さがある。ただ、VA方式やIPS方式の中で比べるとそれほど良い方ではなく、頭を動かした時に若干の色の変化を感じる。
　色合いは充分良好に感じるが、高画質を誇る上位機種よりは劣るのだろう。
　ナナオのモニターで画面のぎらつきを問題にする人がいるが、特に気にならなかった。もっとも、私は以前この点で評判の悪かったS2031Wを平気で使っていたので、それに対する感度が低いのかもしれない。
　動画の再生能力は、オーバードライブ回路を積んでいないこともあって、かなり悪い。短時間のFlashムービーを観るくらいならいいが、真剣に動画を観賞するのには不適だ。

　この製品を選んだ理由は、なるべくモニターを小さくしたかったからだ。小さなデスクで使い、また、デスクの向こう側を見通すために、背の低い製品を求めていたが、加えて画質もある程度良い物にしたいとなると、ほとんどこれが唯一の選択肢だった。
　もう少しだけ大きくてもいいなら、今ではFlexScan SX2262Wも選べるが、購入した時はまだ発売前だった。

　EV2023W-HのスタンドはFlexStandという可動範囲が非常に広い機構を使っている。これにより、高さをかなり抑えることができた。（ちなみに、iMacにしなかった理由の一つは、高さ調節ができないことだった。）
　この機構には余得があり、パネル部を持ち上げてその下にキーボードを格納することができる。
　ただ、全体の奥行きは、通常のスタンドに比べて長い。やむを得ず、少し後ろにはみ出させて置いている。
　普段は一番低く下げて画面を見下ろす形で使っている。実際のところ、人間工学的に正しいとされる正面やや下の位置に比べてどちらが良いのだろう、よくわからない。

　また、このモニターは省電力のための機構をいくつか持っている。このうちAuto EcoViewはまったく存在を感じさせないので（普段から輝度をかなり低くして使っているので、無効になっているのかもしれない）オンにしているが、EcoView Senseは、モニターの前にいるのに勝手に画面を消してしまうことが多発し、まるで自分の存在感のなさを責められているような気がして（笑）、オフにした。

　ちなみに、Snow LeopardのMacではほとんどの外部モニターでサブピクセルレンダリングが無効になり、文字のアンチエイリアシングが少し荒れる。ターミナルで設定変更のコマンドを実行する必要がある。

　Magic Mouse。
　最大の特長は、上面で指を滑らせることで上下左右スクロールやスワイプができることだ。Webブラウズはもちろん、それ以外でも画面のスクロールが必要なあらゆる場面ですごく便利だ。
　ただ、その機構のために上面をなるべくフラットにしなくてはならなかったせいか、全体にやや低いのが気になる。手のひらではなく指で持つ使い方になって、今でも正確に動かすのに若干余分に神経を使っている。
　底面の光学センサーの感度は良好。以前有線のMighty Mouseを使ったことがあるが、このデスクとは相性が悪かったので、マウスパッドが必須だった。Magic Mouseでは必要はない。
　ワイヤレスマウスを使うのは初めてで、最初は電池の重さが気になったが、今では何も感じなくなった。